年齢を重ねるにつれて、「以前より疲れて見える」「肌がくすんで見える」と感じる方は多いものです。その原因の一つは、若い頃のメイクを変えずに続けていることにあります。
肌質や顔立ちは年齢とともに変化しますが、メイクが昔のままでは、その変化を引き立ててしまうことも。大切なのは、若作りをするのではなく、今の自分を美しく見せるメイクにアップデートすることです。
本記事では、年齢を重ねても明るく魅力的に見せるための若見えメイク術を、ベース・目元・チーク・リップの4つの観点から解説します。「メイクをアップデートしたい」「メイクすると老けて見えてしまう」とお悩みの方は、参考にしてみてください。
若見えメイクの基本
人は年齢を重ねると、肌にさまざまな変化があるものです。シミやシワ、たるみなどが増えていくのは当然で、どんなにケアをしていても、それらをすべて防ぐのは困難です。
若見メイクは、それらの肌の変化をすべて隠すのではなく、自然な状態に仕上げるのが基本です。そのためには、若い頃に流行した眉の細さ・濃さ、リップの色、アイシャドウのトーンをそのまま使い続けるのはNG。顔立ちや肌質とのズレが出てしまい、老け見えの原因になりかねません。
「今の自分に合う色を選ぶ」「肌質にマッチする道具を使う」と意識して変えていくことで、自然な若見えメイクが実現します。
若見えメイクのポイントは?
肌を若々しく見せるために厚塗りをする方もいますが、それは逆効果です。最低限のメイクだけでも、自然で健やかな肌に見せることは可能です。ここでは、実践のポイントを順番にご紹介します。
くま・目まわりの影を光・色で飛ばす
目まわりのくま・くすみ・影が肌にあると疲れて見えたり、年齢を感じさせたりする原因になります。一般的に「隠す=コンシーラー」という手法が定番ですが、大人世代では厚塗り感やシワ落ち、崩れを招きかねません。
くまのような影を上手に隠すためには「ラベンダーカラーの下地&パウダー」のように、色と光で飛ばす手法が有効です。つい厚塗りしてしまう方は、次のようなポイントを押さえてメイクをしてみましょう。
- ラベンダーの下地を目の下のくまの気になる範囲に薄く塗る。
- 目頭にバーム状ハイライトを置いて、視線をくまの影から逸らす。
- 目の下三角ゾーンに淡いラベンダーパウダーをはたいて明るさを追加。
この流れでメイクをすると、コンシーラーで隠すのではなく、光・色で影を飛ばすことができます。自然に明るく見えながら、抜け感のある仕上がりになるでしょう。
シワ・色ムラ・たるみ毛穴は薄く整える
加齢とともに出現するシワ・色ムラ・毛穴の問題には、カバー力ばかりを重視すると厚塗り感が出て逆効果です。
たとえば、頬のたるみ毛穴であれば、まずポアスムーサー(毛穴用下地)で6~7割くらいを目安にカバーします。次にリキッドファンデを少量、スポンジでムラなくのばしましょう。最後に繊細なパール入りパウダーによって毛穴の影を光で飛ばすと、厚ぼったくならずに毛穴の目立たない仕上がりが得られます。
色ムラ(シミ・そばかす・肝斑など)には、イエロー系下地をピンポイントに使用します。肌よりも若干明るめのコンシーラーを併用することで、なじませて目立たせないメイクが可能です。こうしたベース段階の見直しを行うことで、印象を若く見せるメイクに変えられます。
目元をふっくらと見せる
目元は人の印象を大きく左右するパーツです。加齢によってまぶたがやせる・まつ毛の密度が減る・目尻が下がるなど、目元のしぼみが進むと老け顔を助長します。そこで、まぶたやまつ毛のメイクにより、ふっくらとした目元を演出しましょう。
たとえば、まつ毛はボリュームがないと目元全体が付かれた印象になります。ビューラーで根元からしっかりとカールをつけたうえで、毛先までしっかりとマスカラを塗ります。アイシャドやライナーを濃くするとしつこく見えてしまうので、平筆やブラシでやわらかくなじませるのもポイントです。
一箇所だけでなく、アイライナー・アイシャドウ・ビューラー・マスカラをバランス良く使い、ぼやけた目元からくっきりと抜け感のある目元に変化させます。すると、顔全体の印象が引き締まり、若見え効果が生まれます。
チークやリップは血色感を意識する
顔の印象を若々しく見せるうえで、色の力は侮れません。肌の血色が少なくくすんで見えると、どうしても老けた印象になります。特にチークやリップは、血色感のある若々しい肌見えに欠かせません。
まずチークは、パール入りのチークを気になる部分にちょんちょんと点置きして、シミ・色ムラを溶け込ませるようにするのがポイントです。この手法により、頬の印象に「血色感」と「立体感」が生まれ、若々しい顔立ちに近づくられます。
また、リップは視線を口もとに集めてくれるので、肌を好印象に引き立てられます。たとえば、頬や目元の悩みがある場合、あえてそこに光を当てるのではなく、口元に視線を集めることで悩みが目立たなくなります。
ただし、派手すぎる色や若作り感のある質感は逆効果になり得ます。大人世代には、明るめのツヤタイプ、肌なじみのよいナチュラルトーンのリップが適しています。血色を感じながらも、品のある色選びが重要です。
まとめ
若見えメイクのポイントは、メイクの方法を常に更新し続けることです。厚塗りや派手な色で隠すのではなく、光や血色を味方にして自然な明るさを引き出すことが大切。ベースで肌を整え、目元で印象を引き締め、頬と唇で血色とツヤを添えることで、ハリのある肌を演出します。
年齢に合わせたメイクの見直しは、単なる美容法ではなく、自分らしさを見つけることでもあります。今の自分に似合うメイクで、鏡に映る自分をもっと輝かせていきましょう。
